GREEN REQUIEM

Zekuu(是空)Concept

清涼な安らぎ

色即是空 空即是色

過去と今と未来は心の中でいつでも重なり合う

空間を浄化し心の中を浄化し、囚われのない「空」の状態へと導く

Zekuuの香りで過去から現在に至る様々な「色」を浄化して、透明な「空」の心になってほしいと思います

そして、「色」とりどりの未来を創造してほしいと思います

Zekuu(是空)香りの物語


森の奥深い山寺にて


「ほんとうにあった・・・」


村人に教えられたとおり、林道を歩き続けて30分は経っただろうか

8月のまだ半ばではあるが林道の空気はひんやりとしていて、すでにヒグラシが鳴いているから余計に寂しさが湧き上がってくる


「こんな山深いところにほんとうにお寺があるのかな?」


ひとり黙然と歩いていて、いっこうにたどり着かない苛立ちと不安から、村の人にからかわれたのでは・・・と思い始めていた時だった


林道の脇の草むらから、びっしりと苔むして緑色に染まった石段がちらりと見えた

近づくとその石段は斜面を真っすぐに伸びていて、数十段もあるかなり長い石段だ

その石段の切れ目、恐らく頂上であろうその先に古びた木造の門構えが見えた


「ここかな?」

足が滑りそうなほどに苔むした石段を登りながら

「もしや廃墟では?」

と思ってしまうほどその石段には苔がびっしりと生えていた


ようやく石段を登り切って山門の前に立ち見上げると

「静蓮寺」

と書(しょ)された、これも古ぼけた扁額(へんがく)がかけられていた


山門の扉は開いており、門をくぐると正面に美しく整備された「枯山水」が目に飛び込んできた

それを見ると「確か人がにいる」という安堵感がわいてきた


美しく整備された枯山水

まるで湖面が揺らいでいるかのように美しく掃き描かれた白砂の縞模様

その白砂の中にところどころに点々と置かれ突き出たような石たち

そして、そんな石の周りをまあるく描かれた縞模様


まるで水面の揺らぎが石に当たって小さな波紋を広げているようだ


青々とした静かな湖面に揺らぐ美しい蓮の花たち

そんな心像風景が脳裏に映る


そして脳裏に描かれたそんな風景が 目の前の枯山水と重なる


「なるほど、静蓮寺だ・・・」


そして、その枯山水の奥には これまた古びたお堂があり、堂の屋根瓦がところどころ剥がれて 見た目はひなびてはいるが、なぜか「凛」とした佇まいを感じる


ただ古いだけではない

歴史・・・・・そんなものを感じさせる


真夏の生気のある木々や草花の香りに混ざって、そのお堂からほんのりとお香の香りが漂ってくる

おそらくお堂の中に人がいるのだろう


ここの住職かな?


「是非とも会いたい」


こんな山奥の古い寺院でひっそりと住職をしている人物

ただ単にのんびりと人里離れたところで浮世離れをした生活をしているだけではないだろう

目の前の美しい枯山水が それを物語っている


「声をかけてみよう」

そう思うのだが、お堂の「凛」とした佇まいが緊張感をはらんでいるようで、近寄りがたい雰囲気を醸(かも)し出しているから何故か近づけない

お堂の中で修行中なのか瞑想中なのか・・・


そんなことを思っていたら、目の前の枯山水の湖面のような白砂が 一瞬ざわついて波打ったように見えた

「!?」


「いやいや・・・波打つわけはないぞ」


そう思いなおして見直してみると、白砂は元通り静かに揺らいでいた

なんなんだ?


すると、さっきまで緊張感をはらんでいるようだったお堂の周りの空気が「ふっ」とほどけて和らいだ

まるで私の頭の中を「お堂」に見透かされて、わざわざ気遣われたような変な気分になる



「遠慮はいらんよ」

お堂の中からやさしく力強い声だけが届く


お堂ではなく中にいる住職に頭の中を完全に見透かされていたようだ


「降参だ・・・」

一瞬の戸惑いと気恥ずかしさは、すぐに清々しい完敗の気分に洗われていった


そして、ここにたどり着くまでの様々な邪念が

たどり着いてからの様々な邪念が

降参すると共に心から剥がれ落ちていったようだ


清々しい

降参するとはこんなにも清々しいものなのか・・・


自分自身の稚拙(ちせつ)な心を否応なく認めさせられ、そしてそれを自ら認めたこと・・・

偽りの仮面・・・

それを剝ぎ取られたかのようだ

それが降参するということなのだろう


―ここの住職を品定めしてやろう―

自分の心の奥のほうに、自分でも気づかないそんな心があった

それをあぶり出されて捨てられた・・・

そんな邪(よこしま)な心を隠していた仮面を剥ぎ取られた

そんな感じだ


だが、そのお陰で心の中の邪気が消え失せてしまったようだ


そして・・・・

晴れやかな無邪気な気持ちでお堂へと向かった



Zekuu(是空)の香り

上の物語の風景にあるような「山寺」の雰囲気を醸し出すブレンドです。

山の木々や草花の香り

古びたお堂から漂う香り

それらが入り混じった静寂な空気感が感じられる香奏を奏でていると思います。

また、是空とは「色即是空」是空です

物語からそれを感じていただければと思います。

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